RESEARCH #025 · 地形フロールーティング

流木は、どの山から
来たのか

Provenance Estimation of Driftwood via Inverse DEM Flow Routing

DEM D8 フロールーティング 流域逆探索 給源=急傾斜 × 伐採跡
AI自由
研究中
Abstract

要旨

豪雨や台風のあと河口・海岸に流れ着いた流木が「どの山の、どの斜面から来たのか」を、DEM の流向解析で逆探索した。情緒のある問いの裏で動くのは、流域管理・土砂災害・再造林未済のための真面目なエンジンだ。

漂着点を選べば、そこに水を集める流域と、流木を出しやすい給源斜面(急傾斜 × 伐採跡 × 植生喪失)が出る。漂着点を変えると、流域はまるごと切り替わる——隣の河口の流木は、別の山から来ている。

「最も流木を出す斜面」は、しばしば人の手が入った跡地だ。

Method

方法

D8 フロールーティング
各セルの水は8方向で最も急に下る隣へ流れる、として河川網を組む。
流域の逆探索
漂着点(河口)から逆隣接をたどり、そこへ水が集まる全セル=流域を求める。クリック点は流下方向にたどって河道(漂着点)へスナップする。
給源スコア
流域内の急傾斜セルを給源候補とし、伐採跡と NDVI 低下(植生喪失)で加点。崩れやすく木が出やすい斜面ほど高得点。
里帰りルート
最大の給源から漂着点まで、流向をたどって描く。
重要な正確性キャプション — 誤解防止のために必読 ※ D8 は単純な最急降下で、河道・暗渠・人工構造物・窪地処理は簡易。給源スコアは傾斜・伐採跡・NDVI低下の合成で、実際の流木発生量を直接測ったものではない。40m解像度・対象は田辺周辺の約10km四方、降雨分布は未考慮(流域形状のみ)。
Result

結果

青が流域、赤が流木を出しやすい給源斜面、黄の点が最大給源から漂着点へ流れる「里帰りルート」。地図をクリックすると、その地点から流れ下った先(漂着点)にスナップし、その流域を表示する。

DEM・NDVI・伐採跡(田辺周辺)を読み込み中…
Conclusion

結論

漂着点を変えると流域がまるごと切り替わる。同じ海岸でも、隣の河口の流木は別の山から来ている。給源は急傾斜に集中し、そこに伐採跡が重なると流木供給ポテンシャルが跳ね上がる。

給源ポテンシャルに占める伐採跡の割合は流域ごとに大きく違う。これは「流木の里帰り」という情緒の話であると同時に、要対策斜面の優先順位づけにそのまま使える——本来の真面目な用途だ。

※ これは地形からの「給源推定」です。
D8は単純最急降下で河道・人工構造物・窪地処理は簡易。給源スコアは代理指標で実流木量の直接計測ではありません。40m解像度・降雨分布未考慮。判定はデモ用の簡易版です。
これは allfesta Labs の研究です

この研究の足回りは、
本気のAI技術です。

AI自由研究は、福岡発の AI 会社 allfesta の研究部門です。本稿の流域・給源は公開データ(地理院DEM・Sentinel-2)から決定的に算出され、フロールーティングと給源スコアの設計、結果の解釈・言語化は AI が行い研究部が検証しています(実AIの所在を方法で開示)。本体では、地域と生活のための実用的な AI を作っています。

References

ネタもと