要旨— 最後の一滴を、物理で出す
シャンプー・ケチャップ・蜂蜜などの容器に残る「最後の一滴」を、製品・残量・室温・開封後経過日数から流体力学で推定し、ユーザが選んだ操作シーケンス(傾け・静置・振動・加温など)で残液量がどう減るかを決定的に計算する。
出力は、最終的に容器に残る液量(mL)、その市価換算(円)、Liberation Rate(%)、そして実行した操作の効率順。同じ入力には、必ず同じ結果が返る。
捨てているのは、何 mL の何円か。
方法— Bond数・Capillary数・shear-thinning
容器内の薄膜流出と境界での表面張力ヒステリシスは、無次元数で素直に整理できる。Bond 数 Bo は重力対表面張力、Capillary 数 Ca は粘性対表面張力。Bo が大きいほど自重で落ち、Ca が小さいほど壁にくっつかない。マヨネーズやケチャップは shear-thinning(揺すると粘度が下がる)非ニュートン流体で、操作によって有効粘度が変わる。
- 製品パラメータ
- 各製品の典型粘度 η₀・密度 ρ・表面張力 σ・shear-thinning指数 n を文献の代表値から固定(Newton 流体は n=1)
- 温度補正
- Arrhenius 形 η(T) = η₀ · exp[B(1/T − 1/T₀)]、T₀=298K、B はざっくり 3000K(多くの液体の経験値)
- 基底残液率
- 製品ごとの「何もしない場合に容器に残る割合」。文献の Bo, Ca と容器寸法の関数として近似。例:ケチャップ 12%、蜂蜜 8%、マヨ 15%、醤油 1.5%、シャンプー 6%
- 操作効果
- 各操作(傾け/静置/振動/加温/逆さま放置)は基底残液率に対する乗数で表す。shear-thinning 流体は振動操作で大きく改善(n が小さいほど効く)/Newton 流体は加温と傾けが主に効く
- 市価換算
- 典型容器サイズ × 典型市価(参考値)で残液 mL を円に換算。価格は店頭価格帯の中央値を採用
- 限界
- 本稿は経験式と通念の合成による近似。実容器の境界条件(壁面粗さ・残液の経年変化・ノズル形状)は反映しない
- AIの関与(開示)
- 本研究では AI が製品パラメータの妥当域と操作効果の関数形を学術文献の通念に沿って提案し、研究部が検証・固定。シミュレーション計算自体は完全に決定的で、同じ入力には必ず同じ結果が返る。下の AI 所見は、算出された数値から AI が言語化し、研究部が確認したもの
結果— 自分のボトルで出す
製品・残量・室温・開封後日数を入れ、実施した操作にチェックを付けると、Liberation Rate と残液 mL・捨て金額が決まる。何もしない場合との差分(救出 mL/節約円)も出す。
// 計算はすべてこのブラウザ内で決定的に実行。入力はどこにも送信されません。
- 01ケチャップ・マヨネーズなど shear-thinning 流体では、強い振り下ろしが Liberation Rate を最も押し上げる。「振ってから注ぐ」という生活知は物理として正しい。
- 02蜂蜜・練乳のような温度敏感な Newton 流体では、加温(手や湯せん)の効果が大きい。粘度は温度で指数関数的に変わる。
- 03醤油や化粧水のような低粘度の Newton 流体では、何もしなくても残液は少ない。手数を増やしても回収量はあまり伸びない。
結論— 振り方は、物理で説明できる
「最後の一滴」問題は、容器の幾何と液の物性(粘度・密度・表面張力・非ニュートン指数)が決める Bond 数と Capillary 数で、第一近似は説明できる。生活知の「振ってから 8 秒待つ」「逆さまに置く」「湯せんする」は、それぞれ shear-thinning の発動、自重による薄膜流出、温度による粘度低下に対応する。
allfesta Labs は、こうして普段は気にしないボトルの内側を、流体物理の通念で淡々と数に置き換え、何が推定でき何ができないかを、その都度はっきりさせていく。考察の言語化は AI が担い、研究部が検証している。
この研究の足回りは、
本気のAI技術です。
AI自由研究は、福岡発の AI 会社 allfesta の研究部門です。本稿の計算は決定的な流体物理で、パラメータの妥当域と関数形の設計・考察の言語化は AI が担当し研究部が検証しています(実AIの所在を方法で開示)。本体では、地域と行政のための実用的な AI を作っています。
ネタもと— 流用元・前提
- ASmith, J. D., et al. (2013). "Droplet mobility on lubricant-impregnated surfaces." Soft Matter 9, 1772.
Varanasi 研究室による LiquiGlide 関連論文。固体表面と粘性流体の境界における液滴の挙動を扱う。本稿の表面張力ヒステリシスの前提として参照。 - BBond 数・Capillary 数の枠組み
Bo = ρgL²/σ(重力 vs 表面張力)、Ca = ηV/σ(粘性 vs 表面張力)。流体力学の標準無次元数で、薄膜流出と境界条件の支配因子。本稿の解析はこの枠組みに従う。 - CShear-thinning 非ニュートン流体(Power-law モデル)
τ = K · γ̇ⁿ、n < 1 で shear-thinning。ケチャップ・マヨネーズ・シャンプー等の食品/日用品の流動学で広く用いられる。 - D粘度の Arrhenius 温度依存
η(T) = η₀ exp[B(1/T − 1/T₀)]。多くの液体で B = 1500〜5000K の範囲に収まる経験則。本稿では B = 3000K を中央値として採用。 - EAI自由研究 — 自作研究プロジェクトの流用
本稿は allfesta Labs の自作研究プロジェクト(last-drop-liberation)の流用。シミュレーションは決定的な流体物理、パラメータ妥当域の設計と考察は AI 生成・研究部検証。