要旨— 二大語尾の重心を見る
博多弁の二大語尾、「〜ばい」と「〜たい」。その文章がどちらに寄っているかを数えて、ばい⇔たいの一本の軸の上に置く。
これは「どの地域の人か」を当てるものではない。あくまで、その文章自体が断定の「ばい」寄りか、説明・納得の「たい」寄りか、という重心を見るだけだ。地図の代わりに、文体の軸を引く。
「〜ばい」と「〜たい」は、同じ博多弁でも役割が違う。
方法— 何をどう数えるか
入力テキストを走査し、「ばい」と、文末に立つ博多弁の「たい」を数える。標準語の願望「〜したい」とぶつかる分は、語の直前を見てできるだけ除く。テキスト解析の基盤は、allfesta の 「議事録ゼロ化AI」 の系譜を引いている。
- 軸
- たい ÷(ばい+たい)で 0〜1。0 に近いほど「ばい」寄り、1 に近いほど「たい」寄り
- ばい
- 「ばい」の出現数(断定・新情報を示す語尾)
- たい
- 文末に立つ「たい」。直前が動詞連用形(〜したい 等)の願望は除外を試みる
- 限界
- 「ばいばい」「〜ば いい」「重たい」等は誤検出しうる。粗い指標である
役割の目安として、本稿のために手元の用例から作成した参考分布を置く。これは地理的な実地調査ではない。
| 場面 | ばい : たい(参考の目安) |
|---|---|
| 断定・宣言(〜ばい!) | 8 : 2 |
| 説明・納得(〜とたい) | 3 : 7 |
| 雑談・相づち | 5 : 5 |
| 商売・呼び込み | 7 : 3 |
// 上表は本稿のために手元の用例から作成した参考分布です。地理的な実地調査ではありません。
結果— 自分の文を軸に置く
LINEの文面でも、スピーチ原稿でも、博多弁で書いた文でも貼り付けて「測定する」を押すと、ばい⇔たい軸の上に、その文の位置が出る。
// 計算はすべてこのブラウザ内で完結。テキストはどこにも送信されません。
- 01「ばい」は断定で押すときに出る。言い切る文ほど、軸は左に寄る。
- 02「たい」は説明・納得をうながすときに出る。理由を述べる文ほど、軸は右に寄る。
- 03「〜したい(願望)」は標準語と同じ形。直前を見てできるだけ除いているが、誤りは残る。
結論— 測れるのは重心だけ
この軸で分かるのは、文の語尾の重心だけだ。書き手の出身地も、博多弁の正しさも、ここからは分からない。
「ばい」と「たい」は、同じ土地の言葉なのに役割が違う。片方だけでは博多弁の手触りは出ない。allfesta Labs は、こうして言葉の役割を数で並べ、何が測れて何が測れないのかを、その都度はっきりさせていく。
この研究の足回りは、
本気のAI技術です。
AI自由研究は、福岡発の AI 会社 allfesta の研究部門です。テキスト解析の基盤は、本体の「議事録ゼロ化AI」と同じ系譜で動いています。本体では、地域と行政のための実用的な AI を作っています。
ネタもと— 流用元・前提
- A議事録ゼロ化AI
allfesta の議事録自動生成デモ「会議が終わった瞬間、議事録は完成している」。テキスト解析の系譜を流用。 - Bばい / たい の役割
「ばい」は断定・新情報、「たい」は既定の事柄の説明・同意要求とされる、博多弁で広く知られる用法。本稿の判定は実務的な簡易版です。 - C参考分布
本文中の場面別の比は、本稿のために手元の用例から作成した参考値です。地理的な実地調査ではありません。